住みよいまちづくり

〜住民自治の出発点を目指して〜
庄司優
(千葉県印西市サザンプラザ連営協議会会長)

 

1. はじめに
平成5年6月、当時は町から「千葉ニュータウン中央駅圏に2館コミュニティセンターを建設するので、住民の意向をとりまとめて欲しい。」との諮問を受けた。そして、私たちは、「コミュニティセンターって何?」という素朴な疑問から、コミュニティセンターづくりを研究することになった。

 

人口急増のまち
印西市は、かつて、千葉県の北西部、北総台地に位置する農業中心の町であった。ここに今世紀最後のビッグプロジェクトといわれる「千葉ニュータウン事業」が始められたのが昭和45年頃、船橋市、白井町、本埜村、印旛村、そして印西町の1市2町2村にまたがる計画面積1,933ha、計画人口19万4千人の新住宅市街地開発事業で、千葉県企業庁及び住宅・都市整備公団の共同施行で行われている。当市の人口増加は、千葉ニュータウンの入居が始まった昭和59年頃から始まり、平成2年に実施した国勢調査では人口増加率が全国第1位となり、平成5年4月には全国町村の中で人口日本一となっている。そして平成7年国勢調査の結果を踏まえ平成8年4月、全国で666、千葉県で31番目の市として印西市が誕生した。かつて1万8千人の町がわずか10年余りの問に6万人に膨れ上がったのである。

 

市の大英断
人口急増の町にとって宿命ともいえる問題点を2つあげることができる。ひとつには各種の公共公益施設の整備促進の問題であり、今ひとつは新旧住民の融和、すなわちコミュニティの問題である。これまで、いわゆる全国から集まった新住民といわれる私たちの間でも、自治会、管理組合、子ども会など一定の地域に住むことによる「地縁的」な活動や、文化、スポーツ・レクリエーションのような「知縁的」な活動によりコミュニティは行われてきたが、その中で市に対し、施設整備の要望は行ってきた。
コミュニティの醸成は、住民の自主的な活動とそれを支援する行政の環境づくりとが一体となってはじめて実を結ぶものではないだろうか。その意味では、当市に初めて「住民の自主管理」によるコミュニティセンターの建設、しかも基本的に住民の使い勝手を重視した施設建設を決定したことは「行政の大英断」であったにちがいない。

 

2. コミュニティセンターづくり
コミ・センのコンセプトづくり
ニュータウンには、ニュータウン内の自治会、町内会で組織された「ニュータウン自治会・町内会達合協議会」が既に組織されており、コミュニティセンターの建設に際して住民の意向のとりまとめを市から要請された。前述したとおり、平成5年6月の市からの要請がそれである。
コミュニティセンターづくりにあたってはまず連合協議会内に6人の「世話人会」をつくり、それらが組織と活動の素案を提案した。世話人会は、自治会・町内会代表だけではなくサークル代表や有識者・有志の個人を加える約60名にのぼる「建設協議会」の組織構成案を提示した。
諮問を受けてから2ヵ月後、平成5年9月5日に建設協議会の設立総会も開催し、建設協議会の活動が始まった。建設協議会は、@全住民(ニュータウン内)を対象としたアンケートA先進地見学B建設委員のレポート提出C全体協議などを行い、延べ100回以上にも及ぶ協議を重ね、平成5年11月28日「中間答申」、平成6年3月20日には、「人と出会える街、心ふれあえる街、夢と文化を語り合える創造性あふれた街へ」(街とはコミュニティとしての

 

 

 

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